遺産相続のトラブルは、財産状況に関係なくどの家庭にも起こり得ます。これまで仲が良かった家族でも、遺産相続をきっかけに争いが起こることもあるのです。こちらでは、よく起こる遺産相続トラブルの対処法をご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

遺産分割方法に納得できない場合

遺言書に、特定の相続人へ全ての財産を相続する旨が記載されていたり、長男だからという理由で全ての遺産を相続する権利が自分にあると勘違いしている相続人がいたりすると、遺産相続トラブルが発生することがあります。

相続では全ての法定相続人が納得できる相続が実現できるよう「遺留分」という権利が存在します。遺留分とは、被相続人の配偶者や子供などの法定相続人が、一定の割合で財産を相続できる権利のことを言います。

遺言書がある場合は、原則として遺言書の内容に従った相続が行われるのですが、遺留分が侵害されている場合は遺留分減殺請求を行うことで遺留分を取得することが可能です。

認知症や知的障害、精神障害などの判断能力に欠ける相続人は、法律行為である遺産分割を行うことはできません。

高齢化社会に伴い、高齢のため認知症の相続人がいるというケースは少なくないでしょう。このような場合は、成年後見制度を利用して遺産分割を行います。成年後見制度を利用すると、裁判所が選任した後見人が本人の代理人となり遺産分割協議に参加します。

そうすることで、判断能力に欠ける相続人でも公平に遺産を相続することが可能です。遺産分割協議を行い、全ての相続人が納得できる内容にまとまったら、遺産分割協議書を作成します。遺産分割協議書は、行政書士事務所に依頼することでスムーズな作成が可能です。